上海人はよく「嗲 dia3」(甘えた声や態度を表す形容詞)と言います。実はこれは英語の「dear」の発音から来た上海語です。

今回は、このように英語の発音から由来した上海語について紹介したいと思います。

以前、上海には「洋泾浜 yang2 jing1 bang1」と呼ばれる言葉がありました。

これは昔のフランス租界と共同租界の境界にあった川の「洋泾浜」(現在は埋め立てられて「延安東路」になっています)付近の商人が使っていた英語が元になっています。

彼らは租界の外国人との会話を通じて英語を覚えたため、その発音に近い上海語を当てはめたり、混ぜたりして独特の英語になってしまいました。

その影響で、以下のように英語の発音から由来した上海語が結構あります。元の英語を見ると、発音が似ていることがよく分かりますね。

阿木林(a1 mu4 lin2)= a moron(馬鹿)
邋遢(la1 ta)= litter(だらしがない、薄汚い)
蹩脚(bie2 jiao3)= bilge(品質が悪い、技能が劣っている)

上海でも通常は中国語(普通語)ができると十分ですが、上海語ができると、さらに親近感をもってもらったり、買い物やタクシーなど生活面でもいろいろ便利ですよ。

記事協力:阮老師(上海中国語学校 コラボラーニングセンター)