最近、上海でも中国人の若者の間では、日本のスマホゲームのアプリ「旅かえる」(中国語:旅行青蛙)が大人気です。
これは気ままなカエルが、勝手に旅へ出かけて、気が向いたら旅先の画像やお土産を持って帰ってくれたりする、育成(放置?)タイプのゲームです。
ユーザーたちは「いつ旅から帰って来るかな?」「旅先で友達はできたかな?」「旅の写真が来ないけど、元気かな?」「家にばかりいないで、早旅にでも出かけたら」など、カエルに対して親のように心配をしています。
でもカエルが家にいるか、旅に出かけているかは、アプリを開けるまで分からないため、中国語で「佛系养蛙」(仏のように物事にこだわらないカエル飼育)ゲームと言われています。
このゲームは昨年11月下旬にAndroidとiPhoneのアプリストアで世界配信され、今年1月には中国のiPhone向け無料ゲームアプリランキングで1位を獲得しました。
中国ではWeChat(微信)などで、この「旅かえる」を楽しむユーザーからの画像投稿が急増し、その結果、このゲームは開発元の日本よりも中国で大人気のゲームアプリとなりました
実は、この「旅かえる」は日本語だけのみで、中国語対応はしていません(最近では中国語の類似版アプリゲームも出回ってきていますが)
それにもかかわらず、iPhoneアプリストアでのダウンロード数1000万回のうち、中国95%、日本2%、米国1%と、圧倒的に中国のユーザーが大多数を占めています。
なぜ中国でそんなに人気があるのか、中国人ユーザーたちに聞いてみると、こんな答えが帰ってきました。
「子供の頃に動物を飼っていた感覚とそっくり」
「言うことを聞かない自分の子供を育てている感じ」
「カエルの旅行先の日本の観光地の画像がキレイ」
「わがままなカエルが、勝手に行動するのが面白い」
WeChat(微信)上では、日本語が分からないユーザのために、このゲームの日本語表示画面に、中国語の説明書きを付けた画像も多数投稿されています。
また、この「旅かえる」は中国のアプリストア向けには配信してないのに、既にいくつかの中国のアプリストアでも勝手に出回っています。
「旅かえる」開発会社の担当者は、今回の大ヒットについて、「今年に入ってから急に中国ユーザーからの問い合わせが増え、正直はじめは戸惑いましたが、スタッフ一同とても喜ばしく感じております」とのこと。
今回の大反響もあって、今後は中国語や英語などの多言語対応も検討しているとのことです。
このイラスト風のカエルは見てるだけで癒され、子供でも楽しめる簡単なゲームなので、興味が有る方は以下からダウンロードして楽しんでみてください。